安いものには訳がある

スーパーで特売98円で1ℓの醤油が売られているのを見かけることがあります。何気なく目にする光景で気に留めないことがほとんどですが、これってすごく不自然なことです。

 

醤油は蒸した大豆と炒って砕いた小麦に麹菌を付け、麹を作ります。それを食塩水に仕込み通常1~2年の歳月をかけて発酵・熟成させ、搾り、火入れ・濾過し瓶に詰めて販売します。この原料も手間も時間もかかるものがミネラルウォーター(500ml/100円)の半額で売られているのです。

 

確かに消費者にとっては安いに越したことがないのですが、安いなりの意味というところにも目を向け、もっと知ることが大事なのではないかと思います。

 

スーパーで売られるようになる前は醤油は高級品でした。一升瓶が散髪代と同じぐらいと言われていたので、今の価値で5,000円ぐらいでしょうか。そんな醤油が価格競争に飲まれ、今ではとても安価なものになってしまっています。

 

安価で売るためには、徹底的にコストを落として作るしかありません。ほとんどの醤油蔵があらゆる方法で安くつくることをしてきました。その結果、現代の醤油は本来の醤油とは似て非なるものになってしまっています。

 

最近醤油づくりワークショップで子ども達に醤油は「何からできているか知っていますか?」と尋ねると、大豆までは出てくるのですが、大豆と同じぐらいつかう小麦はなかなか出てきません。

ほんの数十年前までは、農村の家庭では醤油づくりが行われ受け継がれていました。もっと醤油が身近で、日本人は醤油のことを知っていたと思います。その頃なら100円で売られる醤油がどれだけ異常であるか気づいていたのではないでしょうか。

 

最近では、当社で販売している麹や手づくりキットで、醤油づくり教室を開いたり、グループで醤油づくりをされる方がとても増えています。この輪をもっともっと広げ、途絶えてしまった家庭での醤油づくりを復活させ、未来に繋げていきたいです。ぜひ応援よろしくお願いします!!